外耳炎|たまき耳鼻咽喉科|大阪市生野区今里駅すぐの耳鼻咽喉科

〒544-0001 大阪府大阪市生野区新今里2-6-24
06-6751-9191
  • Instagram
  • LINE

外耳炎と耳垢

acute otitis media

外耳炎|たまき耳鼻咽喉科|大阪市生野区今里駅すぐの耳鼻咽喉科

外耳炎

夏に起こりやすい外耳道炎。暑さで体温が上がり汗をかくと、細菌が繁殖しやすくなります。耳に水が入りやすいプールや海水浴に行く際には、特に注意が必要です。外耳道炎と耳垢取りについて正しい知識を身につけ、楽しい夏の思い出を作りましょう。

 

外耳道炎とは

耳掃除の際に傷ついてしまった外耳道の表面に細菌が繁殖して炎症が発生する疾患です。
症状は外耳道の軽い痛みやかゆみから始まり、夜眠れない程激しい痛みに変わります。酷くなると耳だれ(耳から膿のような液体が出る)や耳が詰まったような感じ、耳鳴り、難聴も起こることがあります。
外耳道炎の中には、外耳道真菌症に発展するケースもあります。外耳道真菌症は傷ついた外耳道の表面に真菌(カビ)が繁殖する疾患で、我慢できないぐらいのかゆみが生じます。

Point!

普段から耳かきが癖になっている方ほど、外耳道の抵抗力が落ちているために治りが悪く、再発しやすくなる傾向にあります。お風呂やプール後に耳垢が湿って膨張している時に、耳かきをすると特に外耳道炎になりやすいので、注意が必要です。

 

外耳道の構造と耳垢のでき方

外耳道とは耳の入り口から鼓膜までの耳の穴の中のことをいいます。(図参照)
外耳道にある「耳垢腺(じこうせん)」から、はがれた皮膚やごみ、毛などが固まって、耳垢が作られます。

耳垢腺は外耳道の入り口に近い3分の1の部分にしか存在しないため、それより奥には耳垢は作られません。さらに外耳道には皮膚の自浄作用があり、あくびをしたり物を噛んだりする顎の動きにより、耳垢は自然と外側に移動し、ポロッと落ちてくるような構造になっています。つまり、手前にある耳垢を耳かきで奥に押し込んでしまったり、本来耳垢が存在しない耳の奥を引っ掻いてしまうことが、外耳道炎や耳垢塞栓を起こす原因となっているのです。

ところがお風呂や水泳などで水が入ったり、不用意な耳掃除で外耳道の皮膚に傷をつけたりすると、耳垢が固まりはじめ大きな塊になってしまうことがあります。そうなってしまうと自然に落ちることも無くなり、耳の穴をふさぐようにして、耳の閉塞感、難聴、耳鳴り、自声強聴(自分の声が大きく響いてしまう)などが生じる「耳垢塞栓」になってしまいます。

 

耳垢の種類と耳掃除

耳垢には個人差があり、薄いかさぶたのような乾性耳垢(日本人の約86%)と粘土のような湿性耳垢とに分かれます。
湿性耳垢の方は乾燥耳垢の方に比べて耳垢腺の数が多いため、耳掃除の頻度を増やす必要がありますが、原則耳鼻科で年に2~3回除去しておけば問題はなく、普段は耳の中はいじらないようにすることをお勧めします。

外耳道の皮膚はもともと薄く、外からの刺激に弱い部分です。耳がかゆくなった時などに耳掃除をあまりしすぎると、外耳道を傷つけてしまいます。
お母さんにとっては少し耳掃除をしただけのつもりが、お子様の耳の皮膚に傷をつけて、痛みの原因、外耳炎の原因となります。赤ちゃんの場合は特に掃除をしないようにしてください。綿棒などで入り口だけ掃除したほうがよいと言われることがありますが、耳垢を押し込んでいるだけの場合が非常に多いです。

水泳の際に耳の中に入った水はそのままにしておけば蒸発して乾きます。しかし、その前後に耳かきをしていると外耳道に小さな傷がついて、プールの水によって炎症を起こしてしまい、外耳道炎になってしまう場合が多く見られます。
プールや海水浴に行くからといって、直前に焦ってお子様の耳掃除をするのはやめて、1週間前には耳鼻科で耳掃除をしておきましょう。

 

治療

外耳道炎の治療は、まず初めに耳垢を取り除き、外耳道の消毒を行います。外耳道を清潔にした上で薬を使います。

鼓膜内視鏡で耳の中を見ながら、耳垢鉗子や耳専用の器具でつまんだり、細い吸引管で吸い取ります。耳垢が硬くて取りにくい場合は、お薬で耳垢を軟らかくしてから洗浄・吸引する方法を行います。耳の痛みがある場合には、鎮痛剤を服用して痛みを抑えます。

Point!

軽快した後は、再発防止のためにも耳かきや綿棒の使用を制限して下さい。健康状態であれば、耳垢は自然に剥がれ落ちるので、耳掃除を頻繁にやる必要はありません。

 

 

Top