睡眠時無呼吸症候群

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睡眠時無呼吸症候群

Medical

睡眠時無呼吸症候群

睡眠時無呼吸症候群(Sleep Apnea Syndrome:SAS)  

定義としては「睡眠7時間中に10秒以上の無呼吸が30回以上みられる病態」とされています。

その名の通り、睡眠時に呼吸が止まるために十分な休息が取れず、日中の活動に影響が出てしまうことをいいます。

2019年に報告された数では、日本国内だけでおよそ940万人以上と推計されています。

 

こんな症状はありませんか?

 

寝ているとき  

  • いびきが大きいと指摘されたことがある
  • ・何度も目が覚める
  • ・呼吸が乱れたり、息苦しさを感じたりして、むせることがある

 

 

 

起きた時      

  • ・口が渇いている
  • ・頭痛がある
  • ・熟睡できている感じがなく、すっきり起きられない

 

 

日中       

  • 強い眠気がある
  • ・倦怠感が取れない、疲労感が強い
  • ・集中力がなくなった

 

 

合併症

睡眠時無呼吸症候群を治療しないままにしていると、様々な病気のリスクが高くなると言われています。

  • ・糖尿病(1.5倍)
  • ・高血圧(2倍)
  • ・心疾患(3倍)
  • ・脳血管疾患(4倍)
  • ・交通事故(2.5倍)

特に交通事故に関しては、パイロットや電車の運転士の居眠りなど、しばしばニュースでも見かける話題で、日常的に運転をする方にとっては命に関わることも少なくありません。

国からも注意喚起が出ており、「自動車運送事業者における睡眠時無呼吸症候群対策マニュアル」を作成し、睡眠時無呼吸の早期発見や治療を促しています。

 

原因

2種類のタイプに分けられます。

 

・閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)    

肥満や顎が小さい、扁桃が大きいなどが原因で、気道が狭くなる、または閉塞することにより低呼吸や無呼吸が生じます。

睡眠時無呼吸の多くがこれに分類されます。

 

 

 

・中枢性睡眠時無呼吸(CSA)

OSAのように気道の閉鎖が原因ではなく、脳や心臓病が原因で生じることが多くあります。

チェーンストークス呼吸という特徴的な呼吸をすることが特徴です。

チェーンストークス呼吸とは、一定時間の無呼吸から、次第に呼吸が速く深くなっていき、その後次第に呼吸が弱まり再び無呼吸になる呼吸パターンのことです。

 

検査

簡易PSG検査というもので、睡眠時無呼吸の有無を検査します。

携帯型の装置を就寝時に装着し、睡眠中の呼吸状態や心拍数、酸素飽和度(Spo2)などを調べるもので、入院して行うものではなく、自宅で簡易的な装置を装着し、1~3日間程度、睡眠の様子をモニタします。

自宅で行うことができるため、リラックスした状態で行えること、入院のために仕事を休んだりしなくてもよいことがメリットです。

 

治療方法

 

当院では睡眠時無呼吸の簡易検査と適応の方にはCPAPの導入・維持治療を行っております。

CPAPは睡眠時無呼吸に対して有効な治療法の一つです。

寝ている間専用のマスクを装着し、加圧した空気を送り込むことで、無呼吸を防ぎます。

一定の基準を満たせば保険適用され、レンタルすることができます。

CPAP使用後、翌日でも効果を感じられる方もおられ、睡眠の質が上がったと感じられる方が多くいらっしゃいます。

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