アレルギー、花粉症
Medical
アレルギー、花粉症
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アレルギー性鼻炎を発症している患者さんは年々増加しています。
日常生活に大きな支障をきたす「くしゃみ・鼻水・鼻づまり」をできるだけ 軽症におさえるため、花粉の飛沫状況を把握したり掃除や換気で原因物質(抗原)の除去をするなどして症状の軽症化に努めましょう。
当院では子供の花粉症治療に対応している他、アレルギー反応を確かめる検査を充実させている他、鼻炎治療用レーザーを用いた日帰り手術「レーザー治療」にも対応しております。
アレルギー性鼻炎は、原因物質(抗原)によって大きく二つに分かれます。
原因物質(抗原)
イヌ・ネコ皮屑や毛
ダニ
家の中のちり(ハウスダスト)
原因物質が一年中存在するので、症状は一年中続きます。
原因物質(抗原)
スギやヒノキの花粉
花粉が飛ぶ時期だけ症状が発生します。
つまり花粉症とは季節限定のアレルギー性鼻炎のことを指します。
どちらか一方だけかかるというわけではなく、両方にかかる患者さんもいます。
また何種類もの花粉に反応する患者さんも増えてきています。
花粉症といえば、春のスギ、ヒノキによる花粉のイメージが強いと思いますが、夏の終わりから秋にかけて発症する「秋の花粉症」にも注意が必要です。 夏から秋への季節の変わり目は風邪をひきやすい時季ですが、この時季に「鼻水・くしゃみが止まらない」「微熱が出る」などの症状が続いた場合は、風邪よりも花粉症やハウスダストを疑ったほうがいいかもしれません。
春のスギ花粉の場合は花粉の粒子が大きいため鼻粘膜に留まりやすく、喉への影響は少ないとされていますが、ブタクサなどの花粉は粒子がとても細かく、気管に入るとぜんそくの原因となる危険性があります。
さらに、鼻水などの症状を放置していると、副鼻腔炎(蓄膿症)を招くなど慢性化する恐れもありますので、これらの症状がある方は早めに来院を心掛けましょう。
アレルギー性鼻炎の患者さんは年々増えています
日本全国で見てみると、10年間で通年性アレルギー性鼻炎と季節性アレルギー性鼻炎(花粉症)は共に患者数が増えています。
増加傾向は今も続いており、花粉症は国民病の一つと言われるようになりました。
通年性アレルギー性鼻炎は10代から20代の若年層に多く、スギ花粉症は中年層に多いことがわかります。
さらに近年は発症の低年齢化が進み、子供でも花粉症に掛かる例が多く見られるようになりました。
アレルギー性鼻炎になると、主に目と鼻に症状があらわれます。
特に症状があらわれやすい「くしゃみ・鼻水・鼻づまり」はアレルギー性鼻炎の3大症状と言われています。
外から身体の中に入った異物を外に吐き出そうとする防御反応としてくしゃみは起こります。アレルギー性鼻炎になると、連続したくしゃみが起こりやすくなります。
鼻水は吸い込んだ空気をろ過したり、加湿する働きがあります。アレルギー性鼻炎になると、その作用が過剰に高まり、鼻から垂れてきたりのどに流れたりします。
鼻づまり(鼻閉)は鼻粘膜が腫れて空気の通り道が狭くなることや血流の悪化により生じます。鼻が詰まり口呼吸になると空気をろ過する作用がなくなってしまい、口の乾きも感じるようになります。
鼻を強くかみ過ぎると、圧力によって鼻から耳に病原菌が入りこみ、中耳炎になる恐れもあるので、強くかまないように気をつけましょう。
その他、通年性アレルギー性鼻炎では喘息やアトピー性皮膚炎を合併することがあります。また花粉症では、皮ふのかゆみ、下痢、熱っぽさなどの症状があらわれる場合もあります。
いつから症状があるか?季節に左右されるか?どんな症状か?他のアレルギーの病気を合併していないか?家族にアレルギーの人はいるか?これまでどんな治療をしたことがあるか?等の質問から治療方法を検討します。
鼻鏡で鼻の中の粘膜の腫れや鼻水を確認します。
副鼻腔炎、鼻ポリープ、鼻中隔湾曲症などの他の病気にかかっていないかも注意して観察します。
鼻水の中の好酸球を確認します。この検査がアレルギー性鼻炎であるかを判断するのに、最も一般的で重要な検査です。その他、血液検査で総IgE、血中好酸球値からアレルギー反応の強さを測定します。
皮膚反応:スクラッチテスト、皮内テスト、ブリックテスト
皮ふに注射などで抗原を入れ、赤く腫れるなどの反応から抗体をもっているかを診断します
血中特異性IgE検査
血液検査でアレルギー反応の原因となる抗原(アレルゲン)に対する抗体を見極めます。
鼻粘膜誘発テスト
原因抗原を鼻の粘膜につけ、くしゃみ・鼻水・鼻づまりの反応を確かめます。
くしゃみ・鼻水型、鼻づまり型、充全(どちらも)型に分類し、治療方法を選択します。
症状の程度によって、軽症、中等症、重症・最重症に分けます。
症状改善の第一歩は、アレルギー性鼻炎の原因となる抗原の吸入量を日常的に減らすことです。
抗原を除去する努力をするだけで症状は軽くなります。
病院で処方されるアレルギー性鼻炎のお薬と、ドラッグストアなどで購入できる市販薬の種類や効き目は異なります。病院で処方される主なお薬について紹介します。
くしゃみや鼻水に対してよく処方します。人によって少し眠くなる副作用が出ることもありますが、最近のお薬の中には眠気の副作用が少ないお薬もあります。
鼻粘膜の腫れや炎症を改善するお薬で、特に鼻づまりの患者さんに処方します。またくしゃみ・鼻水にも有効な眠気の副作用が少ないお薬なので、くしゃみ・鼻水の患者さんにも処方する場合もあります。
一般的に効果が強く、くしゃみ・鼻水・鼻づまりのいずれにも有効です。直接鼻粘膜に作用するため、即効性が高く、全身性の副作用や眠気の少ないお薬です。
鼻づまりが強い場合は、鼻炎治療用レーザーによる手術療法も選択肢の一つです。
手術時間は麻酔を含め約30分程で、日帰りで手術が可能なため、年々希望する患者さんが増えています。レーザー治療については予約をお願いします。
レーザー治療について(準備中)
妊娠中は、アレルギー性鼻炎の症状が悪くなることがあります。
しかし、胎児に与える影響を考えると、治療は慎重に行わなければなりません。妊娠4ヵ月の半ばまでは、原則として薬物療法を避けて治療を行うようにしています。
温熱療法、入浴、蒸しタオル、マスクによる薬を使わない方法をおすすめしています。
仕事等の都合でどうしてもお薬が必要な場合は、その時間帯のみ鼻噴霧用ステロイド薬などを最少量で用いるようにしましょう。
最近まで花粉症は若い成人女性に発症が多いとされ、小児での発症は比較的少ないとされていました。ところが近年になって、子供の花粉症が急増しつつあります。
花粉症はアトピー性皮膚炎、食物アレルギー、小児喘息などの一般にアレルギー体質の傾向が強いお子様がかかることが多いです。花粉症の症状(鼻水、鼻づまり、くしゃみなど)のために夜間よく眠れないと、それが原因で睡眠不足となり翌日の活動性に影響を与えることがあります。睡眠不足に昼間の症状が加わり、より集中力や活動性が落ちることもあります。
子供はなかなか自分の花粉症には気づきにくいものです。例えば、鼻水・鼻づまり等を訴えることは少なく、その代わりに鼻に手をもっていくとか、目がかゆくてこするなどの動作がみられます。このようなお子様の様子をしっかり観察して、花粉症の徴候が見られるようなら早めにご来院ください。
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